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南関東競馬虎の巻
戸崎圭太騎手の牙城を脅かす“大井巧者”は誰!?
特に覚えておきたいのは、やはり他場に比べて大井競馬場での成績がいいジョッキーでしょう。大井競馬場での勝率や連対率を、南関東4競馬場全体における勝率や連対率と比較したのが次の表よ。
船橋競馬場の騎手別成績について話した前回の講義と読み比べてもらえばわかると思うけれど、大井競馬場の場合は「勝率差」欄や「連対率差」欄の数字が小さめ。特に、大きなプラスとなっているジョッキーがほとんどいないわね。これは大井競馬場の施行レース数が多い分、大井競馬場でマークした数字が南関東全体の数字にも大きく影響してしまうから。大井以外での騎乗数が極端に少ないジョッキーもいて、そういうジョッキーは他場に比べて大井が得意なのかどうかを判断しづらいわね。
ただ、それでも興味深い傾向を示したジョッキーは何人かいるわ。集計期間中の騎乗回数が600回以上だったジョッキーを比べると、勝率や連対率がアップしているのは的場文男騎手、坂井英光騎手、森泰斗の3名。一方、真島大輔騎手は数字に大きな変化がなく、戸崎圭太騎手はややダウンしているでしょう。勝ち鞍の数では戸崎圭太騎手がダントツだけれど、「大井競馬場を得意としている度合い」は的場文男騎手、坂井英光騎手、森泰斗の方が上――と言ってもいいんじゃないかしら。
的場文男騎手は2013年でデビュー40年を迎える大ベテラン。数々のビッグレースを制してきた、大井を代表するトップジョッキーとしておなじみね。全国リーディングを2回、TCKリーディングは実に21回も獲得していて、2010年には史上最短記録となる31031戦目で地方競馬通算6000勝を達成しているわ。現在は勝ち鞍の数こそ戸崎圭太騎手に差をつけられているけれど、大井競馬場を攻略する腕前はまだまだ健在と見て良さそう。多少なりとも注目度が落ちている分、以前に比べれば配当的な妙味も増しているはずよ。
坂井英光騎手もリーディング上位常連で大井を代表するトップジョッキーのひとり。2012年11月9日には地方競馬通算1500勝を達成したわね。2012年3月7日の東京スプリング盃(SIII)では単勝3番人気のフジノウェーブとコンビを組んで見事に優勝。三連単27万5710円の大波乱決着を演出しているわ。他場、特に浦和あたりでもまずまずの好成績をマークしているけれど、地元の大井ではさらに高く評価するべきでしょう。
そして、船橋所属ながらもこの2人に見劣りしない成績を収めているのが森泰斗。2012年3月28日には京浜盃(SII)をパンタレイとのコンビで制しているわね。もちろん、地元の船橋でも見逃せないジョッキーだけど、勝率や連対率は大井の方がいいくらい。今後も同期の戸崎圭太騎手に負けないくらいの活躍を期待できるんじゃないかしら。
ちなみに、2011年の騎手リーディング上位20名について同様の分析を行った結果がこちら。
2011年は全体的に2012年よりも「勝率差」「連対率差」の数字が小さくて、明らかに「大井が得意」と言えそうなのは的場文男騎手と坂井英光騎手くらいだったの。2年連続で同じ傾向を示しているこの2人には“大井マイスター”の称号を差し上げたいわね。おそらく、2013年以降も頼れる存在であり続けてくれるはずよ。
● オークス先生のココをCheck!
・“大井巧者度”は戸崎圭太騎手よりも的場文男騎手の方が上!
・坂井英光騎手も2年連続で好成績をマーク!
・他場所属ジョッキーでは船橋の森泰斗騎手に注目!